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2010年度M&A概況と今後について
株式会社アミダスパートナーズ
2011/5/10

震災の影響

 東日本大震災から早くも2ヶ月近くが経過しようとしています。この間、震災、津波、原発、原発に伴う被害(風評被害も含む)、停電等による影響など被災地に留まらず、日本全体に大きな影響が及んでいます。今回の震災の特徴は、被災地域が広域であること、これまで経験したことがない原発被害という大きな二次的被害、原発事故による電力供給の問題に起因する被害などが、複合的かつ広範囲に及んでいることです。

 産業界においても、被災による直接的な工場への被害、部品工場の被害による完成品工場の部品調達問題、物流の問題、計画停電に伴う工場の稼働率ダウン、節電・自粛モードによる観光・サービス業への影響、農業・漁業・畜産業への影響など日本経済へのダメージは未だ計り知れしれません。

震災後のM&A

 しかしそうした中、震災直後に株式会社ニチレイフーズ様は、主力工場が被災したヤヨイ食品株式会社様へのOEM生産受託を公表し、4月に入ってからは、シャープ株式会社様と株式会社住生活グループ様が「建材・設備(住宅ならびにオフィス等)市場向けに、エレクトロニクスと建材の融合を図った新たな製品・サービスを開発、販売するための合弁会社設立を含む業務提携に合意し、本日、基本合意書を締結いたしました(プレスリリース一部抜粋)」との発表をするなど新たな動きも出てきています。また、5月2日には、後発薬世界最大手のテバ・ファーマシューティカル・インダストリーズ(イスラエル)様が、後発薬国内3位の大洋薬品工業株式会社様を買収する方針を固めたとの報道がされ、海外から日本への投資も再開されつつあります。新たな成長に向け、各社が動きを始めています。新日本製鐵株式会社三村明夫代表取締役会長様が日本経済新聞社様のインタビューの中で、「復興を果たしても、企業は震災前の問題意識に、もっと弱った状態で直面することになる。やるべきことはたくさんある。震災対応と同時に、これまで考えてきた成長戦略を着々と実行する。」とのコメントをされています。非常に厳しい局面ではありますが、日本企業の力を信じ、弊社も成長戦略の中でのM&A推進をサポートさせていただきたいと思います。

2010年度M&A実績

 震災という大きな出来事があり、昨年度を振り返ることにあまり意味はないかもしれませんが、上述のとおり、日本経済が直面している問題は、震災後であっても何ら解決されているわけではありません。ここで、2010年度のM&Aについて振り返っておきたいと思います。

 株式会社レコフデータ様調査によれば、2010年度の日本企業が当事者となるM&A件数は1,707件で、金額は6兆4842億円、トムソン・ロイター社様によれば、2010年の日本関連M&A公表案件は、件数で2,733件、金額で9.6兆円とのことで、いずれも前年比マイナスの結果となっています。一方で、海外、特にアジア地域への投資案件が増加しています。2010年度下期の主な案件は以下のとおりです。(上期につきましは、2010年10月1日のコラムを参照ください。)

2010下半期の主要なM&A案件


 下期の主要案件は、クロスボーダー案件が中心となっています。アジアの成長が続く中、今後の国内の電力事情なども考え合わせますと、海外への投資は更に加速されると考えられます。一方、グローバルな国際競争を勝ち抜くために、国内企業の再編も検討がなされると思います。

終わりに

 私は、日本経済は、現在想定されている以上に、今年そして来年と非常に厳しい状況になるのではないかと危惧しています。従って、この1・2年の経営戦略が極めて重要になるのではないかと思います。実行へのスピードを早め、強い日本企業の復活に向けた事業戦略実現の一助になりたいと思います。

<参考資料>
株式会社レコフデータ「2010年のM&A回顧」
Thomson Reuters「日本M&Aレビュー」
株式会社住生活グループ プレスリリース
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=877455
株式会社ニチレイ プレスリリース
http://www.nichirei.co.jp/news/2011/227.html

以上

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