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2010年上半期M&A状況について
株式会社アミダスパートナーズ
2010/10/1

データで見る2010年上半期のM&A状況

 今回のコラムでは、今年上半期に国内企業が関わったM&Aについて振り返り、今後のM&Aについて考えてみたいと思います。

 まず、今年1月から6月までのM&A案件について、計数面での整理を、株式会社レコフデータ様、トムソン・ロイター様がそれぞれ発表されているデータにて、以下取り纏めさせていただきます。

 株式会社レコフデータ様によれば、件数で862件、金額では3兆2381億円とそれぞれ前年同期で減少しているものの、クロスボーター案件(IN-OUT及びOUT-IN)については、増加傾向(OUT―INの件数は若干減少)にあり、クロスボーダー案件及び金額の増加が報告されています。

 また、トムソン・ロイター様によれば、国内企業の関わる公表案件は、件数で1360件、金額で4.2兆円であり、国内案件(IN-IN)は、前年同期比24.2%減ですが、クロスボーダー案件(IN-OUT及びOUT-IN)は86.4%増で、取引総額に占めるクロスボーダー案件の比率は50.4%に昇り、上半期ベースでみると過去10年で最も大きい比率であったと報告されています。

 上記の計数は、実際にアドバイスをさせていただいている立場からしても実感出来るものでした。国内の案件については、投資に対して慎重な立場を取られる企業様が多かったように思います。これまでの経験からすると、条件的にも合意に至る可能性が高いと考えていた案件でさえも、先行きの不透明感からもう暫く様子をみようという最終判断で、中断させていただいた案件も少なからずありました。恐らく、この上半期において同様のご判断で、買収等を見送られた企業様も多かったのではないでしょうか。

高まりを見せる様々なM&Aニーズ

 一方で、前回のコラムでも触れさせていただきましたが、中国や韓国などアジア系企業の国内企業買収ニーズの増加や、国内企業の成長市場を目指してのクロスボーダーM&Aニーズの高まりも数字に出てきている通りかと思います。

 今後も成長市場への参入や円高への対応等の中で、国内企業の海外での買収等や、アジア系企業の国内企業への投資等も増加していくものと思います。

 一方、国内企業同士のM&Aニーズも、依然として高いものがあります。企業価値を向上させる為に如何なる施策を展開していくかという中で、M&Aという手法が鍵になっていることは申し上げるまでもないところです。企業様によって、それが同業他社の買収や資本参加であったり、グループ企業の完全子会社化であったり、非中核部門の他社との統合や売却であったりと様々なM&Aニーズが存在します。また、このようなM&Aを同時に複数、検討されている企業様も少なくないと思います。国内外の経済状況や今後の事業展開において重要視している戦略内容によって、検討されているM&Aが、その時々の優先順位に従って実行に移されているのだと思います。

 現時点においても、水面下で検討されている案件は、国内もクロスボーダーも相当数に上ると思います。特に、事業の選択と集中の中で検討されるM&A、事業承継ニーズによるM&Aは常に存在しており、今後も漸増するものと考えます。上半期は、若干M&Aが低調でしたが、検討されている案件も多く、飛躍的に増加することはないものの今後も安定的に推移すると私は考えます。

2010上半期の主要なM&A案件

次に今年の1月から6月までの主要な案件を挙げてみたいと思います。

2010上半期の主要なM&A案件

 以上のように、再生案件、海外での買収、海外企業による国内企業の買収、ファンド案件、MBO案件とかなり多様な案件が実行されています。内容をみていただくと解りますが、事前に相当の検討がなされたと推測出来る案件が複数あります。以前のコラムでも書きましたが、M&A実行に至るまでの検討が、より一層深く、多角的になってきており、実行までに相当な時間を掛けるようになってきているものと思います。

 しかしながら、より良いM&A実行の為に、様々な検討を加え、その上で、真に意味のあるM&Aを実行していくことは、良いことだと私は思います。なぜなら、M&Aは、成功ばかりではなく、検討不足や確認不足による拙速な判断で失敗することが多いのも残念ながら事実だからです。買収側、売却側(売り買いが明確に分けられない案件もありますが)それぞれの意向を理解し、双方の目的に最適と考えられるスキームを構築することや各ステークホルダーへの説明等を通して、案件成約までをサポートするアドバイザーとしての手腕がより問われていると思います。

 弊社としても、より的確なアドバイスを実行し、真に有効なM&A実行に今後も寄与していきたいと思います。

<参考資料>
・株式会社レコフデータ「2010年1-6月の日本企業のM&A動向」
・Thomson Reuters 「日本M&Aレビュー 2010年上半期」
・各社プレスリリース

以上

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